保冷容器に入れる氷、輸送用の蓄冷パック、建材に組み込むパラフィン、給湯設備に使う塩水和物。これらは、融解・凝固などの相変化に伴う熱の出入りを利用する、潜熱蓄熱材の例です。
材料や組成によって相変化する温度が異なり、用途や使われる形も変わります。
本記事では、水・氷、パラフィン、塩水和物、脂肪酸について、代表的な使い方と材料の性質を紹介します。また、共晶組成を利用する混合物、特に冷凍温度帯の蓄冷に使われる水溶液系PCMについても解説します。
潜熱蓄熱材(PCM)にはどのような材料があるのか
潜熱蓄熱は、物質の相変化に伴って吸収・放出される熱を利用する方法です。相変化に伴う熱の吸収・放出を利用する材料を、PCM(相変化材料)と呼びます。PCMは「Phase Change Material」の略です。本記事では、主に固体と液体の間の融解・凝固を利用する代表材料を扱います。
潜熱蓄熱の基本原理や、顕熱蓄熱・化学蓄熱との違いは、第1回 蓄熱材とは?熱エネルギーを蓄えて有効利用する材料で解説しています。
代表材料の全体像は、次のように整理できます。
| 材料 | 物質・製品ごとの温度の例 | 用途・検討例 | 使われる形の例 |
| 水・氷 | 純水の氷は約0℃で融解 | 保冷、氷蓄熱式空調 | 氷、容器に封入した水、蓄熱槽 |
| パラフィン | n-オクタデカンの融点は約28℃。成分・組成によって異なる | 輸送時の温度管理、建物の温度変動緩和 | 蓄冷パック、マイクロカプセル |
| 塩水和物 | 酢酸ナトリウム三水和物系PCMには約58℃で融解する製品例がある | 給湯などの蓄熱、建物の温度管理に向けた研究 | 容器、熱交換器を備えた蓄熱装置 |
| 脂肪酸 | ラウリン酸の融点は約44℃。種類・組成によって異なる | 蓄熱材料や建材への応用研究 | 多孔質材料に保持した複合PCMなど |
※温度は本文で紹介する物質・製品の例であり、材料群全体の使用温度範囲を示すものではありません。実用例と研究段階の例を含みます。
水・氷や塩水和物は無機系、パラフィンや脂肪酸は有機系として整理できます。一方、「共晶」は混合物の組成と相変化の挙動に関わる概念で、これらとは別の分類軸です。ゲル化やカプセル化も、材料の種類ではなく、材料を保持して使うための方法として区別します。
水・氷|保冷や空調に使われる身近なPCM
水・氷は、身近な潜熱蓄熱材です。保冷容器に入れた氷で食品などを冷やす使い方のほか、建物の冷房に利用する氷蓄熱式空調にも使われます。あらかじめ水を凍らせておき、使用時に氷が融ける際の吸熱を利用するため、こうした用途では「潜熱蓄冷材」として働きます。
氷が融けるときの吸熱を、保冷や冷房に利用する
大気圧下では、純水の氷と水が平衡状態で共存する温度は約0℃です。0℃の氷1 kgが同じ温度の水になるときに吸収する熱量は、約333 kJです。この融解潜熱を利用して、周囲から熱を受け取ります[1]。
保冷ボックスなどに、氷を直接入れるほか、水を容器やフィルムパックに封入して凍らせる使い方もあります。氷が融けている間は、相変化による吸熱が容器内の温度上昇を抑えます。ただし、氷が約0℃で融けることと、食品などの対象物が0℃に保たれることは同じではありません。対象物の温度は、氷の量や配置、接触状態、保冷ボックスの断熱性、外気温などにも左右されます。
設備での利用例が、氷蓄熱式空調です。蓄熱槽に氷をつくって蓄え、冷房が必要な時間帯にその氷を融かして利用するシステムです。
一例として、水を入れた蓄熱槽内に熱交換用のコイルを配置する方式があります。製氷時には、冷凍機で冷やしたブライン(低温でも凍りにくい熱交換用の液体)をコイル内に流し、周囲の水から熱を取り除いて氷をつくります。冷房時には、建物側から熱を受け取ったブラインをコイルへ戻します。その熱によって氷が融け、冷やされたブラインを再び冷房に利用します[2]。
例えば、夜間に製氷し、昼間の冷房に利用すれば、冷凍機が担う負荷の一部を夜間へ移せます。また、氷の融解潜熱を利用することで、冷水の温度変化だけを利用する方式に比べて、同じ蓄冷量に必要な槽の容量を小さくできる場合があります。実際の容量は、槽内につくる氷の割合や熱交換器の配置などによって異なります[3]。
純水と水溶液では、凍結する温度と進み方が異なる
水は、凍結すると体積が増えます。容器に封入して使う場合は、この膨張を受け止められる余裕や容器構造が必要です[1]。なお、純水でも、冷却条件によっては0℃より低くなってから凍結が始まる過冷却が起こります。
塩類などを溶かした水溶液は、純水とは異なる温度で凍結します。氷が先に生じる組成では、凍結に伴って残った液体の濃度が高まり、さらに低い温度で凍結が進みます。そのため、材料全体が一つの温度で相変化するとは限りません[4]。
水溶液を蓄冷材として使う場合は、溶かす物質と濃度によって、利用できる温度域や相変化の挙動が変わります。共晶組成を利用する水溶液系PCMについては、後の章で説明します。
パラフィン|用途の温度域に合わせて使う有機系PCM
パラフィン系PCMは、主に炭素と水素からなる鎖状の飽和炭化水素を利用した材料です。容器に封入して輸送時の温度管理に使うほか、小さなカプセルに収めて建材などに組み込む使い方があります。材料の種類や組成によって相変化温度が異なるため、用途の温度域に合わせた材料を選べます。
容器やカプセルに収め、保冷や温度変動の緩和に使う
輸送用途では、PCMを樹脂容器や袋に封入し、断熱容器の内部に配置します。周囲から入る熱を融解によって吸収し、輸送する対象物の温度上昇を抑える使い方です。
例えば、Rubitherm社は、5~6℃付近で相変化する有機系PCM「RT5HC」を封入した蓄冷パックを、冷蔵温度帯の輸送用途として紹介しています。使用前にPCMを固体にしておき、輸送中に融解させて吸熱させます。一方、低温環境では、液体の状態から凝固するときの放熱を利用し、対象物の温度低下を抑える使い方もあります[5、6]。
建物では、パラフィンを微小なカプセルに収め、石こうボードや塗り壁材などに組み込む方法があります。Microtek社の「Micronal」は、その一例です。周囲の温度が上がるとカプセル内部のパラフィンが融解して熱を吸収し、温度が下がると凝固して熱を放出します[7]。
この働きを繰り返し利用するには、PCMが融解する条件だけでなく、再び凝固する条件も必要です。室温や冷却条件によって相変化が進む範囲は変わるため、PCMを加えれば室温が一定になるというわけではありません。
単一成分と混合物で異なる相変化と、熱の出し入れ
パラフィンは、一種類の物質を指す名称ではありません。代表的な成分には、炭素原子が枝分かれせずにつながった「n-アルカン」があります。例えば、炭素数18のn-オクタデカンの融点は約28℃です[8]。
純度の高い単一成分は比較的明確な融点を持ちますが、複数の成分を含むパラフィンでは、組成によって融解・凝固に温度幅が生じます。そのため、代表温度だけでなく、実際にどの温度範囲で相変化するかを見ることが重要です。
熱の出し入れには、材料内部への熱の伝わり方も関係します。例えば、RT5HCの熱伝導率は、メーカー資料では固体・液体ともに約0.2 W/(m·K)です[6]。この値は、25℃・大気圧付近の液体の水の熱伝導率(約0.6 W/(m·K))より低い値です[9]。材料を厚く充填すると内部まで熱が伝わるのに時間がかかる場合があり、PCM層の厚さや伝熱面積も、利用できる吸熱・放熱の速さに関わります。
また、パラフィンは融解すると液体になるため、漏れを防ぐ封止が必要です。相変化に伴う体積変化や可燃性にも配慮します。
塩水和物|結晶水を含む塩を利用するPCM
塩水和物は、塩の結晶構造に一定の割合で水分子が取り込まれた化合物です。この水を「結晶水」と呼びます。塩が水に溶けた液体の状態を指す「水溶液」とは異なり、結晶水を含む固体の化合物を指します。
PCMとして研究・利用される代表例には、硫酸ナトリウム十水和物、塩化カルシウム六水和物、酢酸ナトリウム三水和物などがあります。材料によって相変化温度や潜熱量が異なり、用途の温度域に合わせて使い分けます。
容器や蓄熱モジュールに収め、熱を出し入れする
塩水和物系PCMは、容器に収め、内部に配置した熱交換器などを通じて熱を出し入れする使い方があります。実用材料では、水の量を調整したり、添加剤を加えたりして、繰り返し相変化を利用できる配合にする場合があります。
給湯用途の一例が、Sunamp社の蓄熱装置です。同社は、酢酸ナトリウム三水和物を主成分とする、約58℃で融解するPCM「P58」を使用しています[10]。装置内のPCMを電気ヒーターや熱交換器で加熱して融解させ、エネルギーを蓄えます。給湯時には、内部の熱交換器を通る水へ熱を渡し、PCMの凝固に伴う放熱を利用してお湯をつくります[11]。
第2回で紹介した貯湯槽が、お湯そのものを蓄えるのに対し、この方式はPCMにエネルギーを蓄え、必要なときに水を加熱します。なお、約58℃はこのPCMの相変化温度であり、給湯温度そのものを示す値ではありません。
融解の仕方と過冷却が、利用できる熱に関わる
塩水和物の中には、加熱すると、元の固体と同じ組成の均一な液体になるものがあります。一方、別の固体と水溶液に分かれるものもあり、この挙動を「不一致融解」と呼びます。
例えば、酢酸ナトリウム三水和物では、融解時に無水の酢酸ナトリウムが析出することがあります。こうした固体が沈降するなどして成分が偏ると、冷却時に元の塩水和物へ十分に戻らず、繰り返し使用するうちに利用できる潜熱量が減る場合があります。これが、不一致融解に関連する相分離の問題です[12]。
もう一つ、凝固時に関係する性質が「過冷却」です。結晶ができるはずの温度より低く冷やしても結晶化が始まらず、液体の状態が続く現象を指します。過冷却が大きいと、融解時に熱を吸収した温度付近まで冷やしても、凝固に伴う潜熱を放出できないことがあります。
硫酸ナトリウム十水和物を対象とした研究では、結晶化のきっかけとなる核生成剤を加えることで、過冷却を小さくする効果が確認されています[13]。酢酸ナトリウム三水和物でも、組成調整と添加剤によって、固体の析出や結晶化の挙動を改善した配合が報告されています[12]。
これらの挙動は、塩水和物の種類や配合、使用条件によって異なります。純物質の物性と、添加剤などを含む実用材料の性能を区別して捉えることが重要です。
脂肪酸|パラフィン以外の有機系PCM
脂肪酸も、融解・凝固を利用する有機系PCMの候補です。代表的な材料には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などがあります。例えば、ラウリン酸の融点は約44℃です[14]。単一成分だけでなく、複数の脂肪酸を組み合わせた材料も研究されています。
使われる形の一つが、多孔質材料の内部に脂肪酸を保持する方法です。多孔質材料とは、内部に多数の小さな孔を持つ材料のことで、その孔に液体の脂肪酸をしみ込ませます。融解しても外へ流れ出しにくくしながら、潜熱を利用するための構成です。
例えば、Sarıらは、ラウリン酸を膨張パーライトという多孔質材料に保持した複合PCMを作製しています。対象とした試料では、ラウリン酸を60質量%含む状態で融解時の漏れが見られず、融解・凝固の熱特性が測定されています[15]。これは、液体になるPCMを粒状の保持材と組み合わせて扱う研究例です。
建物の蓄熱用途に向けては、ラウリン酸とステアリン酸の混合物を膨張パーライトに保持した材料も研究されています[16]。複数の脂肪酸を組み合わせることで、単一成分とは異なる温度域で相変化する材料を得られる場合があります。
ここで紹介したのは材料の研究例です。試験で確認された漏れの抑制や繰り返し安定性は、対象試料と試験条件における結果であり、実際の建材としての耐久性をそのまま示すものではありません。
共晶混合物|複数の成分の相変化を利用するPCM
共晶(きょうしょう)とは、特定の組成の液体から、二種類以上の固相(結晶)が同じ温度で生じる相変化です。単純な二成分共晶系では、ある特定の混合割合で、各成分単独の融点より低い温度で融解・凝固します。この割合を「共晶組成」、その温度を「共晶温度」と呼びます。共晶点は、温度と組成の関係を示す状態図上で、この両方を表す点です[17]。
例えば、ラウリン酸(融点約44℃)とステアリン酸(融点約70℃)の研究では、質量比82:18の混合物が共晶組成として報告されています。対象試料の熱分析では、融解温度が約39℃、凝固温度が約32℃と測定されています[18]。このように、共晶組成では、成分単独とは異なる温度域のPCMが得られます。
単純な二成分共晶系では、共晶組成から外れた混合物を冷やすと、一方の固体が先に生じ、その後、残った液体が共晶温度で固まります。そのため、全体の凝固には温度幅が生じます。一方、共晶組成では、一定圧力下の平衡状態で、共晶温度を保ちながら凝固が進みます。 「共晶」は、パラフィンや塩水和物のような材料の種類ではなく、混合物の組成と相変化の挙動に関わる概念です。脂肪酸などの有機系材料にも、次に紹介する水溶液系にも見られます。

図1 水溶液の組成と凝固温度の関係(単純な二成分共晶系の模式図)
水溶液の共晶を、冷凍温度帯の蓄冷に利用する
水に塩類などを溶かした系にも、共晶組成があります。例えば、水と塩化ナトリウムの系では、塩化ナトリウム約23.3質量%、約-21℃に共晶点があり、氷と塩化ナトリウム二水和物の結晶が生じます[19]。純水の氷が約0℃で融解するのに対し、この組成では、より低い温度での相変化を利用できます。この例のように、水溶液から生じる結晶に塩水和物が含まれることもあります。
こうした水溶液系PCMは、容器や蓄冷板に封入し、あらかじめ凍結させてから、断熱容器などに配置して使います。輸送中は、融解に伴う吸熱によって対象物の温度上昇を抑えます。メーカーの一次資料でも、水溶液系の共晶PCMと、冷凍品の輸送に用いる蓄冷板が紹介されています[20、21]。
利用できる相変化温度は、溶かす物質の種類と組成によって異なります。ただし、混合比を変えて共晶温度を自由に設定できるわけではありません。また、水溶液を使った蓄冷材がすべて共晶組成とは限らず、共晶組成から外れた材料では、温度幅を持つ相変化を利用する場合もあります。
実際の製品では、過冷却や添加剤なども相変化の挙動に関わります。共晶温度と製品で観測される融解・凝固の温度、さらに対象物を維持できる温度は区別して捉えます。
PCMはどのような形で使われるのか
材料を利用するには、融解時に液体になるPCMを用途に合う形で収め、周囲と熱をやり取りできる構成にする必要があります。ここでは、各材料章で紹介した使用形態を整理します。
| 使用形態・保持方法 | PCMを保持する仕組み | 使い方の例 |
| 容器や袋への封入 | 外側の容器で固体・液体のPCMを収める | 蓄冷パック、蓄冷板 |
| マイクロカプセル化 | PCMを微小な殻で包む | 石こうや樹脂などへの分散 |
| 多孔質材料への保持 | 材料内部の孔にPCMをしみ込ませて保持する | 脂肪酸などの複合PCM |
| ゲル化 | 高分子などを用いて液体の流動性を抑える | パラフィン系PCM、水溶液系蓄冷剤など |
容器への封入では、容器の壁を通して熱を出し入れします[5]。マイクロカプセル化では、小さなカプセルの内部でPCMが融解・凝固するため、石こうや樹脂などに分散させて使えます[22]。多孔質材料への保持やゲル化も、液体になるPCMを扱いやすくする方法です[15、23、24]。
多孔質材料や高分子などを保持材として組み合わせ、PCMが融解しても複合材料全体の形を保つようにすることを「形状安定化」と呼びます。これはPCMの成分による分類ではなく、材料の構成と保持の仕方に関わるものです。外側の容器で液体を収める方法とは区別して捉えます。保持方法を組み合わせる場合もあり、表の各方法は互いに排他的な分類ではありません。
保持材やカプセルの殻、容器を加えると、製品全体の質量・体積に占めるPCMの割合が変わります。そのため、PCM単体の単位質量当たりの潜熱と、製品全体の質量・体積当たりの蓄熱量は区別する必要があります。実際に利用できる熱量には、相変化がどこまで進むかや、使用する温度範囲、熱交換条件も関係します。
また、漏れを抑える構成にしても、過冷却や可燃性など、材料に関わる課題がすべて解消されるわけではありません。
潜熱蓄熱材の違いをどう捉えるか
潜熱蓄熱材の違いを理解するには、相変化する温度、代表的な用途、使われる形を結び付けて見ることが役立ちます。純物質と混合物では相変化の進み方が異なり、同じ材料を使っていても、配合や保持方法によって製品の性質は変わります。
数値を比較するときは、それが材料単体の値なのか、保持材や容器を含む製品全体の値なのかにも注目してください。潜熱量に加え、必要な温度域で相変化を利用できるか、用途に合う形で熱を出し入れできるかが重要です。
次回は、化学反応や吸着・脱着を利用する化学蓄熱・熱化学蓄熱について、代表的な材料と実用化への課題を紹介します。
参考資料
[1]Harvey, A. H. “Properties of Ice and Supercooled Water.” CRC Handbook of Chemistry and Physics, CRC Press, 2019.
[3]株式会社前川製作所 技術研究所「氷蓄熱の基礎とその利用技術」、2023年2月16日
[4]株式会社前川製作所 技術研究所「凍結濃縮の基礎とその利用技術」、2020年7月7日
[5]Rubitherm Technologies GmbH. “Macroencapsulation – Thermal Packs.”
[6]Rubitherm Technologies GmbH. “RT5HC Data Sheet.” Version: 23 July 2026.
[7]Microtek Laboratories. “Micronal® microencapsulated PCM.”
[9]International Association for the Properties of Water and Steam(IAPWS). Revised Supplementary Release on Properties of Liquid Water at 0.1 MPa, SR6-08(2011), September 2011.
[10]Sunamp. “A guide to phase change materials.”
[11]Sunamp. “How Sunamp heat batteries work.”
[12]Oliver, D. E., Bissell, A. J., Liu, X., Tang, C. C., and Pulham, C. R. “Crystallisation studies of sodium acetate trihydrate – suppression of incongruent melting and sub-cooling to produce a reliable, high-performance phase-change material.” CrystEngComm, 23(3), 700–706, 2021. DOI: 10.1039/D0CE01454K.
[13]Goswami, M., Kumar, N., Li, Y., Hirschey, J., LaClair, T. J., Akamo, D. O., Sultan, S., Rios, O., Gluesenkamp, K. R., and Graham, S. “Understanding supercooling mechanism in sodium sulfate decahydrate phase-change material.” Journal of Applied Physics, 129(24), 245109, 2021. DOI: 10.1063/5.0049512.
[14]NIST. NIST Chemistry WebBook, SRD 69, “Dodecanoic acid,” Phase change data.
[15]Sarı, A., Karaipekli, A., and Alkan, C. “Preparation, characterization and thermal properties of lauric acid/expanded perlite as novel form-stable composite phase change material.” Chemical Engineering Journal, 155(3), 899–904, 2009. DOI: 10.1016/j.cej.2009.09.005.
[16]Liu, X., Zhao, Y., Fan, Z., Shi, Y., and Jiang, D. “Preparation and characterization of lauric acid–stearic acid/expanded perlite as a composite phase change material.” RSC Advances, 12(37), 23860–23868, 2022. DOI: 10.1039/D2RA02345H.
[17]IUPAC. Compendium of Chemical Terminology(Gold Book), “eutectic reaction.” DOI: 10.1351/goldbook.E02225.
[18]Fan, Z., Zhao, Y., Liu, X., Shi, Y., and Jiang, D. “Thermal Properties and Reliabilities of Lauric Acid-Based Binary Eutectic Fatty Acid as a Phase Change Material for Building Energy Conservation.” ACS Omega, 7(18), 16097–16108, 2022. DOI: 10.1021/acsomega.2c01420.
[19]Hamp, R. E., Salzmann, C. G., Amato, Z., Beaumont, M. L., Chinnery, H. E., Fawdon, P., Headen, T. F., Henry, P. F., Perera, L., Thompson, S. P., and Fox-Powell, M. G. “Metastable Dihydrate of Sodium Chloride at Ambient Pressure.” The Journal of Physical Chemistry Letters, 15(50), 12301–12308, 2024. DOI: 10.1021/acs.jpclett.4c02752.
[20]PCM Products Ltd. “Sub-Zero Eutectic PCM Solutions.”
[21]PCM Products Ltd. “PCM Applications – Temperature Controlled Distribution.”
[22]Microtek Laboratories. “Microencapsulation solutions.”
[23]Berdja, M., Hu, J., Hamid, A., and Sari, O. “Investigation on the anti-supercooling effect of sodium polyacrylate as an additive in phase change materials for the applications of latent heat thermal energy storage.” Journal of Energy Storage, 36, 102397, 2021. DOI: 10.1016/j.est.2021.102397.
[24]三木理研工業株式会社「潜熱蓄熱材(パラフィン、カプセル、ボード)」、ゲル状潜熱蓄熱材の項
※発行日の記載がないWeb資料の閲覧日:2026年10月15日。
